尾瀬について雑多徒然 歴史・自然・地形・名勝 尾瀬に関するうんちく

尾瀬は福島・新潟・栃木・群馬の4県に跨り、2,000m級の山々に囲まれた盆地におよそ1万年の歳月をかけて形成された湿原地帯。
国立公園、特別保護地区、特別天然記念物に指定され、2ツの日本百名山と日本百名滝がある尾瀬は、日本百景にも選定されています。

夏がくれば思い出す~遥かな尾瀬へハイキングに出かけましょ♪

尾瀬ハイキングマニュアル

背景画像:燧ヶ岳(ひうちだけ)山頂の祠©桧枝岐村

うんちく 尾瀬の自然・地形

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元々人里離れた偏狭の地に起こった自然保護運動。
当時の地元電力会社が利水計画のために取得した土地が、結果的には広大な範囲で自然を守れることに繋がりました。

尾瀬の地形・火山活動で盆地が形成。水の一部は利根川へ流れます。

燧ヶ岳、俎嵓から山頂の柴安嵓

燧ヶ岳の崩落で尾瀬沼が出来ました。By Qwert1234 CC-BY-SA 3.0 JP

四方をこれら2,000m級の山々で囲まれた、東西約6km・南北3km・標高1,400m超の高原盆地が「尾瀬」です。

高地にある盆地であるが故に堆積物は分解されず、数十万年にわたる堆積物が本州最大の高層湿原帯「尾瀬」を作りました。(「高層」は標高ではなく、うず高く層になっている事)

尾瀬ヶ原を流れる川が土砂を運ぶため川沿いには林が形成され、尾瀬ヶ原はいくつかの「田代」に分割されています。

尾瀬ヶ原の水は三条ノ滝~只見川へ流れ日本海へ、大清水平と南側山の片品村側斜面からの水は、利根川へ流れます。

尾瀬の自然・日本のガラパゴス

尾瀬、または尾瀬の自然と言えば大多数の方は「水芭蕉」を想い起こすと言っても過言ではないでしょう。
その清楚で愛らしい姿が人気の水芭蕉をはじめ900種以上の植物が自生、中には尾瀬でしか見られない植物が42種、「オゼ」と名の付く動植物が37種確認されているそうです。

標高1,400m超の高地、厳寒期には-30℃にもなる亜寒帯気候の尾瀬が何故?

  • 太平洋型/日本海型の気候の接点にあたるという地理的要因
  • 高層湿原と成り得た地形と気候(氷河期遺存種の動植物)
  • 外界を遮断する四方を山々が囲む地形

自然要因以外に現代日本史上ではかなり早い時期から「自然環境保護」の意識が高かったことも一因と言えます。