木道に押された東電・TEPCOのロゴマークの刻印

尾瀬について雑多徒然 東京電力と尾瀬の関係

尾瀬国立公園は面積のおよそ4割・特別保護地区の約7割、群馬県側に至ってはほぼ全てが東京電力の所有地です。元々は利水目的で取得されましたが、平成19年に国立公園となり計画は白紙に。昭和30年代の尾瀬ブーム以前から東京電力は「企業の社会的責任」という観点から尾瀬の保護に取組んでいるのです。

夏がくれば思い出す~遥かな尾瀬へハイキングに出かけましょ♪

尾瀬ハイキングマニュアル

背景画像:木道に押された東電・TEPCOのロゴ刻印(平成23年に架け替えたことが判ります。)

年間4億円 尾瀬は東電なしに語れない。

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尾瀬の保護活動に東京電力が直接的に支払う経費は、およそ年間4億円。
尾瀬内にある5軒の山小屋、大清水休憩所は営利活動とも取れますが、一年のうち5ヶ月は閉めざるを得ず、オフシーズンには作業員の宿泊や公的な調査での宿泊など、間違いなく赤字運営。
立派な企業理念には、頭の下がる想いです。

金額について公式な発表で無く請け売りです。人件費やグループ企業の支出を含めると数倍とも聞きましたが真偽は…

緑・水・空気 自然と安全を守る活動

10年前後で架け替えなければならない木道を、群馬県内の所有地を中心に維持し管理し続ける。

ツキノワグマ対策の為に高架式木道に架け替えられる場所も。©東京電力

自然の川にも劣らない水質まで浄化できるよう、一基の設置費用が千万単位とも言われる浄化槽を完備した公衆トイレを7ヶ所設置したり、尾瀬内の施設へ太陽光発電の導入、入山口の種子落としマット設置、自然災害による被害の補修などのハード面のほかにも、尾瀬内の監視や巡回、ツキノワグマ対策委員や様々な自然保護啓発活動など、尾瀬を訪れる年間30万人前後のハイカーは、大なり小なり東京電力のおかげで楽しめていると言っても過言ではありません。

もちろん、土地そのものが東京電力の所有地ともなれば、東電の庭を歩いているようなもの。

年間の維持管理費用が4億円と言っても、電力会社の年間売り上げや固定資産から考えると微々たる金額なのかも知れません。
でも、尾瀬は将来的に利水地になることはもちろん、テーマパークやリゾート地にもなれない。

利益が得られることが考えられない尾瀬という場所で、自然を守り続けることが「企業の社会的責任」という理念を持つ東京電力。
エコをアピールする格好の素材だとか、コストは電気代で賄っているとか、ご意見や批判も多々あるかと思いますが、この理念が末永く存続、反映されることを念じてやみません。

追記(2014/07)
震災直後は大幅減員となった東電系の山小屋ですが、尾瀬と東京電力との関係を理解されている方が多数派なのか、現在利用客の数は震災以前と変わらない水準に戻っているそうです。(又聞きなので真偽は不明ですがw)

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